これから2tトラックの運転手や整備士で携わる方や、詳しく知りたい方など。意外と奥が深い2tトラックの世界!2tって言うけどどんな車種なのか詳しく、分かりやすく解説します!
2tトラックの定義は?
2t(2トン)トラックとは、車両総重量5トン未満・最大積載量を2.0トン~2.9トンまでの小型トラック車両を言います。定員は運転席、助手席、補助席の3名仕様が多いですが、ダブルキャブと言って後部座席がある仕様もあり6名まで乗る事が可能です。運転免許も普通免許で乗れるのもうれしい事です。しかし、2tトラックにはまだまだマニュアル車が多いので、A/T限定の方はマニュアルトラックには乗れませんのでご注意くださいね。
ボデー形状は?
トラックの面白いところは、トラック本体(シャーシ)と荷台(ボデー)を組み合わせて乗るところです。特にボデーの形状が様々で、運ぶ荷物や目的などで様々な仕様に改造できるのが魅力のひとつです。ここではボデーの形状と良く使われる業種別に説明します!
平ボデー
荷台がフラット型の汎用的なトラックです。荷台の床が木製や鉄板製など、運ぶ荷物により様々な仕様が可能となります。スタンダードなトラックとも言えます。
バンボデー
荷台がアルミ製の箱型のトラックです。平ボデーよりも風雨から荷物を保護することができます。様々な荷物を運ぶのに便利なトラック。宅急便のトラックなど現在では最も一般的なトラックです。
保冷車
外気の影響を受けにくいように、荷台に断熱加工がされているトラックです。荷物を低温で運ぶことができます。特にコンビニ配送トラックや宅急便などで良く目にしますね。
冷凍冷蔵車
荷台が冷凍庫や冷蔵庫のようになるトラックです。冷凍食品を運んだり、生鮮食品を新鮮なまま運んだりと、スーパーマーケットやクール宅急便などで活躍します。
ダンプ車
荷台に土砂や廃棄物等を積んでいるのがダンプ車です。荷台の土砂などをこぼさない様に荷台の両サイドにテントでカバーをするなどの工夫がなされています。
各メーカーの2tトラック
ここでは日本トラックメーカーの2tの車種名をピックアップして説明します。街で良く見るけど名前が良く分からない事が多くあると思うので参考にしてみてください。
いすゞ自動車
国内シェアNo1の2tトラックといえば「エルフ」です。エルフの歴史は古く、初代のエルフは1959年ととても歴史のあるトラックです。現行の形は6代目のエルフになります。2tトラックエルフの特徴といえばA/T限定免許でも乗る事が可能なスムーサーという便利なミッションです。スムーサーはマニュアルの長所とオートマの長所を両立させたとても運転しやすい事で知られています。トラック初心者や女性でも安心して乗れるのが選ばれる理由ですね。車体がいすゞ自動車のエルフでも、OEMとして日産ではアトラス、マツダではタイタンとして販売されています。顔は同じでもエンブレムが違うのが面白いですね。
日野自動車
日野自動車では最近CMで有名になった、トントントントンヒノノニトンの「デュトロ」です。いすゞエルフに負けぬと面白いCMで販売に力を入れていますね。デュトロが販売される前の2tトラックは「レンジャー2/3」を言い1978年から販売されています。デュトロと呼ばれる2tトラックは1999年が初代となります。現在のデュトロは2代目となり、ハイブリッドやアクセル・ブレーキの2ペダル操作を可能とするセミオートマの「プロシフトV」を採用。環境にもやさしく、乗り心地抜群と言われ人気を集めています。今ではOEM供給によりトヨタではダイナ・トヨエース、ダイハツではデルタとも呼ばれています。
三菱ふそうトラック・バス
三菱ふそうの2tトラックと言えば「キャンター」です。キャンターも安全性を売りにして多く販売されています。こちらも歴史が古く、初代キャンターは1963年長く愛されている2tトラックです。現代のキャンターは8代目となりトランスミッションは小型トラックとして世界初の採用となる6速デュアルクラッチのDUONIC(デュオニック)とが採用され話題となりました。2014年以前まではいすゞエルフのOEMでコンドルと呼ばれていましたが、2014年以降UDトラックスにOEM供給する事となり「カゼット」とも呼ばれています。
UDトラックス
三菱ふそうでも説明しました通り、今ではキャンターをOEM供給し「カゼット」を販売しています。2014年以前はいすゞエルフをOEM供給してコンドルを販売していました。当時はさわやかコンドルとして親しまれていたのが懐かしく思います。
2tトラックは奥が深い乗り物
2tトラックはとても奥が深く、カスタマイズができる事が魅力です。2tトラックは需要が多いため各メーカー様々な特徴を生かし販売を競っています。乗り手の安全と乗り心地を考えた2tトラックはどのメーカーも大きな差が無く、自分好みが分かれる車種とも言えます。今ではどの2tトラックでもレンタカーなどで簡単に乗車できます。これから2tトラックに携わる運転手さんや整備士さんなどには是非色々試して自分好みの2tトラックを探してみて下さい。